(株)潤製作所(埼玉県草加市。小野良一郎社長)では、スタッドボルト製造のねじ転造において、独自の自動化システムを導入した。
システムは、複数の機械を自社仕様に改良して一体化させたもの。工程間の搬送作業にはロボットを用いることで、ブランク品の供給から両端のねじ成型までの自動化を可能とし、生産ラインの効率化やコスト低減が期待できる。
先ずは、主力サイズであるM12~M16に使用し、今後はシステムの生産能力を引き上げると共に、増設も視野に入れている。
第2251号8面より転載
第二工場のOラインシステム 切削加工によるスタッドボルト等を製造する(株)潤製作所(本社=埼玉県草加市。小野良一郎社長)は、草加市内に開設した第二工場を7月18日から本格稼働させた。
従来の本社工場をスタッドボルト、第二工場を特殊部品の専用工場に位置付けるとともに、工程間における時間短縮のための新たな生産システムを導入。
生産リードタイムの大幅な短縮を図ることで、短納期対応の高度化と受注生産化による在庫量の適正化を推進し、細分化が進むユーザーニーズを的確に対応していく。
第2228号13面より転載
潤製作所のスタッドボルト
スタッドボルトメーカーの潤製作所(埼玉県草加市)は、これまでの生産工程を大幅に見直し、切断から面取り、刻印、転造など各所の工程を自動化設備に置き換え、精度の向上や生産リードタイム短縮を図った。
同社の製造するスタッドボルトは主にバルブメーカー向けに供給されガス・油田など海外プラントに渡っている。過酷な環境下での使用が想定されているため、材質も「ASTMA320 Gr・B8 CL2」や「JISG4107SNB7」など特殊鋼が多い。これら難加工材で作られるスタッドボルトは圧造ではなく切削による加工が主体で、両端に転造加工を施す工程もあるなどの理由もあり、小野社長は「効率が悪く機械の負担も激しい製品」と話す。それでも「スタッドは当社の強み」と強調する小野社長は、構造上どうしても人間の経験やカンを多く必要としていたスタッドボルトの製造工程に自動化の要素を取り入れることに挑んだ。
2013/03/19 金属産業新聞より転載
多くの試作品の中から生まれた本戦用コマ(中央)
自分たちの技術をもっと表に出していきたい―。潤製作所(埼玉県草加市)の小野良一郎社長は隠れがちな自社技術をもっと前面にアピールしていく手段を模索する中で、中小製造業の間で盛り上がりをみせている競技「全日本コマ大戦」への出場を決めた。埼玉県代表に選ばれ県別団体戦に出場。企業別の全国大会出場も目指す。
スタッドボルトのほか機械加工部品も得意とする同社。小野社長は、商社取引が多いなか「自分たちの顔(社名)が出る製品を」と考え、インターネットで最近にわかに知っていた「コマ大戦」に興味を持ち始めた。製造業、特に金属加工メーカーが自分たちの技術を注いで作ったコマをぶつけ合わせ競いあうイベントに「新しいことをやっているな」と感じ参戦を決意した。
2013/07/25 金属産業新聞より転載